販売名:口腔水分計ムーカス® 医療機器承認番号:22200BZX0064000
日本発明振興協会、日刊工業新聞社共催の「第44回発明大賞」の表彰式が東京都港区の明治記念館にて行われました。
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●口腔機能低下症の口腔乾燥の診断基準は27未満です。
口腔水分計ムーカス®は、平成22年6月、管理医療機器(クラスII)として、製造販売の承認を取得し販売をしています。
埼玉医科大学を中心に、国内有数の大学病院と臨床研究を重ねてまいりました。すでに、多くの医療機関で採用され、口腔乾燥症(ドライマウス)の診査、口腔機能低下症の診断機器として、また、「専門的口腔ケア」の標準指標として使用されています。
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生体電気インピーダンス(BIA)法による口腔粘膜の水分測定器 口腔水分計ムーカス® ~わずか2秒の簡単測定~ |
株式会社ライフは、口腔内の湿潤度を簡便に測定できる医療機器・口腔水分計ムーカス®を開発し、発売後、広く普及しています。口腔水分計ムーカス®は、測定時間が約2秒と短く測定値はデジタル表示され、手のひらサイズで簡単に操作できます。口腔乾燥症(ドライマウス)や「口腔ケア」診査の一環としてお役立ていただけます。
品名 | 販売価格 |
口腔水分計ムーカス®本体 | メーカー希望価格 95,000円(税別) (税込価格 104,500円) |
消耗品・専用センサーカバー | 販売価格 12,000円(税別) (税込価格 13,200円) |
※管理医療機器(クラスⅡ承認品)のため医療従事者が使用するものです。
ご購入の検討の際は、医科分野、歯科分野それぞれの専門商社をご案内いたしますので、お問い合わせからご連絡ください。
超高齢社会を迎え、口腔乾燥を訴える患者さんが増加しています。口腔乾燥症(ドライマウス)は、う蝕、歯周炎を増悪させたり、摂食・嚥下障害による誤嚥性肺炎、舌痛症、味覚異常、カンジダ症を誘発するなど、口腔内環境に悪影響を及ぼします。さらに、口腔内の免疫力低下による感染症の罹患など全身状態悪化の引き金にもなります。それ故、日常臨床においては、患者さんの口腔乾燥状態を把握しておくことがとても重要です。
高齢者における口腔乾燥症の診断には、従来ガムテストやサクソンテストなどの唾液検査が実施されてきましたが、これらの手法は手間が煩雑で時間を要し、高齢者や障害者などの口腔機能の低下した患者さんに対して適用できる簡便なものではありませんでした。口腔機能や全身状態に依存せず簡便に行える口腔乾燥の評価法が望まれてきました。
このような背景から、平成13年度から15年度の3年間に厚生労働省・長寿科学総合研究事業「高齢者の口腔乾燥症と唾液物性に関する研究」が行われ、口腔内水分の測定方法の協力依頼があり、当社は、臨床診断基準と口腔水分計の開発は臨床的に有用で、社会的なニーズが高いと判断し、研究に参画しました。
研究班では、当社の口腔水分計を用い口腔乾燥症の自覚症状と口腔乾燥度との関連を明らかにする目的で「口腔乾燥と唾液分泌低下の診断基準と治療法に関する研究」を実施し、口腔水分計の臨床応用は有効であり、口腔乾燥状態をより客観的に反映できる診断基準になると考えられました。その後、改良を加え、一般の臨床の現場で応用できる程度に測定が安定化し、簡便で測定結果の表示が客観的になりました。多くの臨床の専門家により口腔水分計と自覚症状との関連性、安静時唾液量および刺激時唾液量との比較、口腔ケア介入効果などが検討され、改良型口腔水分計は臨床的に有用であるとの多くの報告がなされました。また、日本口腔粘膜学会(現日本口腔内科学会)の口腔乾燥症の診断ガイドラインに基づき、埼玉医科大学を中心に全国13箇所の大学病院において多施設共同研究が実施され、臨床的に有用であるとの報告がなされました。
株式会社ライフは、このような経緯で高齢者や障害者などの口腔機能の低下した患者さんにおいても簡便で、客観的な評価ができる口腔水分計ムーカス®を開発いたしました。
口腔水分計ムーカス®は、平成22年6月、管理医療機器(クラスⅡ)に承認されました。適切な使用方法を理解した歯科医師又は医師の指示のもとで、看護師、歯科衛生士などの医療従事者(コ・メディカル)が使用できることになりました。
さらに、平成30年4月1日より、新しく病名となった「口腔機能低下症」を診断する7項目の診断機器、評価法のひとつとして、保険診療機器となり、広く臨床の現場で使用できることになりました。
口腔水分計ムーカス®の有用性について評価した公表論文を集計した結果、総症例数は2,239例(施設数:42、文献数:22)でした(改良前の試作器を含む)。これらすべての文献において、患者への有害な事象は報告されておらず、本機器は安全であると結論できます。
販売名 | 口腔水分計ムーカス® |
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使用目的 | 口腔粘膜の乾燥状態を数値化して、診査の補助に用いる |
測定原理 | BIA法(生体電気インピーダンス法) |
電極法 | くし型電極 |
測定周波数 | 60~140KHz |
測定部位 | 舌背部 |
表示範囲 | 00.0~99.8 |
測定精度 | ±2(表示値) |
測定電流 | 100μA以下 |
電源 | DC3V(単4形アルカリ乾電池1.5V×2個) |
ディスプレイ | 3桁(セブンセグメントLCD) |
本体寸法 | 21.5mm(幅)×238mm(長さ)×41mm(高さ) |
重量 | 60g(電池含む) |
測定時間 | 約2秒 |
付属構成品 | 保護キャップ、センサーカバー20枚、単4形アルカリ乾電池2個、添付文書 |
測定環境 | 18~26℃、35~65%RH(結露なきこと) |
電撃保護 | 内部電源機器BF形 |
医療機器承認番号 | 22200BZX00640000 |
管理医療機器の別 | 管理医療機器 |
保険適用の有無 | 口腔機能低下症 |
必ず専用のセンサーカバーをご使用ください。(感染予防のため、患者ごとに交換し、繰り返し使用しないでください。)
詳しい使用方法は、添付文書をよくお読みください。
測定する前は5分程度、身体的・精神的に安静状態とする。
連続3回測定し、その中央値を測定値とする。(センサーの圧接角度により生じるはずれ値を除外するため)
埼玉医科大学を中心とした多施設共同研究による
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※ 測定方法ガイドに従ってご使用ください。
センサーカバーは、透明フィルムと乳白フィルムの2枚構成となっています。透明なフィルム部分がセンサーに軽く触れる程度のところまでかぶせます。その際、カバーの先端を約10mm余らせ、センサー部分にしわが寄らないようにしてください。
舌を突出した状態で、センサーの全面が舌背の測定部位(先端から約10mmの舌背中央部)に垂直になるように一定の測定圧(200g以上)で圧接してください。「ピッ」という音で測定が開始され、そのまま約2秒間押し続けてください。「ピピッ」という音が嗚れば、測定終了です。「ピピッ」と嗚る前に測定部位からセンサーが離れると「ピー」という音が鳴り、エラー(E-1)表示になります。その時は、一度測定部位からセンサーを離して、もう一度測定します。正常に測定できた場合も、同様にすることで連続測定を行うことができます。
舌の下に指を添えて舌が固定された状態で測定すると、より安定した測定を行うことができます。
*同一の測定者においても測定誤差が生じることがありますので、適正な測定角度(垂直)および測定圧(200g以上)について事前に十分に訓練を行ってください。
*測定値28.0~29.5を境界域とし、27.9以下の場合は、口腔内が乾燥状態であることが疑われます。
既存検査法、他覚所見、自覚症状、VASなどと併せた診断が必要です。
*表示される数値は、相対値のため単位はありません。
同梱の専用センサーカバー(20枚)を全て使用した後は、別売りの専用センサーカバー(120枚入り/箱)をご購入ください。
*専用センサーカバーを使用しないと、故障の原因になります。
*測定値99.8は、センサーに直接水が付着しているか、水分が残った状態です。
本体:布等をぬるま湯に浸し、よくしぼってから拭いてください。
センサー:アルコール綿を固くしぼったもので拭いてください(センサーを清掃した場合は、半日程度の自然乾燥後、ご使用ください)。
A. 舌背の測定部位(先端から約10mmの舌背中央部)にセンサーが垂直になるようにしっかりと当て、200g程度の測定圧で圧接します。測定圧により測定誤差が生じることがありますので、圧接力を十分に訓練してください。
A. 家庭用の料理秤あるいは郵便物秤などの上にスポンジなどを載せて、目盛りをみながらセンサーをその上にゆっくり押し当てていき、200gの加圧の程度を把握してください。これを盲目的に200g程度の測定圧で圧接できるよう繰り返し練習してください。「ピッ」という音がしたとき、測定が開始されそのときの圧力が約200gになるよう設計されています。
A. 測定が開始されるときは、「ピッ」という音がして、約2秒後の測定が終了したときは、「ピピッ」という音がします。
A. 5分間程度の身体的・精神的安静状態を設定することで、水分・食事摂取や鼻閉などによる口呼吸、受診時の精神的ストレスや問診などによる会話などの影響を受けずに、より再現性のある測定値が得られるからです。
A. 舌背部あるいは頬粘膜を測定するのが一般的ですが、頬粘膜では乾燥状態であっても正常値を示す傾向があるため、舌背部のほうが口腔内の乾燥状態をより反映していると考えられます。また頬粘膜の近くには唾液腺開口部があるため、その影響を直接受けやすく口腔内全体をみるには適していないようです。ただし、気管内挿管下にある患者さんに口腔ケアを行うときなどは、頬粘膜部位を測定する場合もあります。
A. 舌背部を連続して、3回測定してください。それらの中央値を採用してください。
例えば、1回目30.5、2回目29.5、3回目30.0となった場合、3回目の30.0を採用します。
A. 布などを水またはぬるま湯に浸し、よくしぼってからていねいに拭いてください。消毒用アルコール、シンナーなどの有機溶剤、ポピドンヨードなどでは拭かないでください。本体が破損したり、色素が付着するおそれがあります。
A. センサーは精密な加工品です。センサーが汚れたときや、センサーに水分が付着したときは、清潔な布をぬるま湯に浸しよく絞って軽く拭いてください。さらに、半日ほど乾いた空気中に放置して、十分に乾かしたあと使用してください。
A. 一定の加圧が必要です。センサー部が可動するスイッチになっていますので、センサーを測定部位に垂直に当てて、一定の測定圧(200g程度)で圧接してください。
A. 省電力のため、所定時間に操作がなかった場合、3分後に自動的に電源がオフになりますので、ご心配ありません(オートパワーオフ機能)。
A. 3秒間長押ししてください。(強制パワーオフ機能)。
A. センサーカバーをかぶせるときは、カバーの先端を約10mm余らせてください。強く引き過ぎると、センサーの可動部分が圧迫され、正確な測定ができなくなります。
A. センサーカバーは必ず専用のものを使用してください。
他のもので代用しますと、材質や厚みの違いにより正しい測定値が得られなくなります。
A. エラー表示です。再度、測定し直してください。センサーを当てる圧力、角度、時間に原因があると思われます。
センサーを測定部位に垂直に当てて、一定の測定圧(200g程度)で圧接してください。約2秒の間、「ピピッ」となる前に測定部位からセンサーが離れると、「ピー」と鳴ってエラーになります。「E-1」(エラー)表示が出た場合でも、電源ボタンを切る必要はありません。そのまま連続して測定することができます。
A. ローバッテリー表示です。電池が切れている可能性がありますので、電池を新しいものと交換してください。
A. 電池が切れていませんか?電池が正しくセットされていないおそれがあります。
A. 水分計は静電容量式センサーで交流電流の共振周波数を用いて測定するという原理です。表示される数値は、実際の水分量ではなくそれを反映した相対値ですから単位はありません。
A. 測定値99.8とは全部、水のときの状態を表します。センサーに直接水が付着した状態です。ただし、センサーカバーを装着しているときにはこのような数値は出ません。